2016年8月30日火曜日

東京市街地の最新カラス事情・・・・・・・・・・ハシボソガラスが復活?!

  

東京のカラスは2000年をピークに、数が減っているのは実感として感じる人は多いと思います。実際、昨年暮れに都市鳥研究会が調べた都心の3大集団ねぐら地(明治神宮・自然教育園・豊島岡墓地)でのカウント数は、ピーク時の4分の1になっています。(詳しくは、都市鳥研究会のホームページをご覧ください)
ところで、ここ数十年、東京の中心部である23区に棲むカラスはほとんどがハシブトガラス(ブト)で、ハシボソガラス(ボソ)〔写真〕は多摩川や荒川沿いにひっそり生息しているだけでした。しかし、都心部でもここ数年来ボソが目につくようになり、繁殖も記録されています。
街なかでブトとボソが共存するのは、東京以外の都市では普通のことで、東京都心部ではブトばかりという特異の現象が見られていました。
なぜブトがこれほど減ったのか。一般の人は“カラスを捕らえて殺している”からと思っている人が多いようですが、専門家は「餌の量の減少」がその大きな理由としています。いずれにしても、今後ブトとボソの関係はどうなるのか、興味あるところです。



2016年8月8日月曜日

都内のムクドリのねぐらは?・⑤           戸山公園のねぐらはいずこに

  

 

都心部に唯一あった新宿区戸山公園のムクドリのねぐらが消失したという情報で、729日夕方、現地を訪ねました。昨年まで1000羽近く集まっていた交番わきのケヤキの大木の先端部が大きく剪定されていました〔写真:川内 博氏提供〕。午後6時を過ぎてもムクドリは飛来しません。他に変化はないようですので、原因は住民に嫌われ・追い立てられ・ねぐらの木が剪定されたことと思われます。が、現地を見て首をひねりました。“この程度の嫌がらせでムクドリが立ち退いてくれれば、他で困っているところは何?”

ムクドリのねぐらで困っているのは日本国中どこも同じで、“さまざまな手段を使っても、ムクドリは一時いなくなるだけで、馴れるとまた戻ってくる! 打つ手がない!!”戸山公園のねぐらがまた復活するか否かは、もう少しようすを見る必要がありそうです。

しかし、このことは、「どこかにムクドリのねぐらが新たにできた」ということを意味しています。午後615分、少し前にムクドリの群れが通過していった南東の方向に、新たなねぐらを探して歩きましたが空振り。今のところ新・ねぐら地は発見できていません。東京女子医大病院あたりかと思っていますが、情報をお寄せください。

                                 〔日本野鳥の会東京・研究部〕