2012年3月26日月曜日

身近な野鳥の繁殖を記録しよう

  

今年の日本野鳥の会東京・研究部の繁殖調査のメインは「エナガ」と「カワセミ」ですが、昨年から始めた「身近な野鳥」も継続中です。昨年はバードウィークの5月11日に、室内例会「身近な野鳥・スズメとツバメの物語」を開催しました。今年は皆さんの観察記録を中心にと企画をねっています。
庭にかけた巣箱にシジュウカラが、藤棚にキジバトが、勤務先の会社の玄関にツバメが・・・。以前はマンションのベランダの植え込みで、ヒヨドリが子育てをした記録もあります。マイ・フィールドでのカルガモやカイツブリなどの記録も、また、エナガやカワセミの観察も大歓迎。詳細は、4月半ばに発表しますが、今年の観察も含めてご準備ください。〔写真:巣材を運び込むシジュウカラ 青木秀武氏撮影〕

2012年3月12日月曜日

紹介・東京都心の観察記録『千代田の鳥類』

  

東京都の中心部、千代田区の鳥類目録『千代田の鳥類-東京都心の観察記録-1998年~2003年』〔A4判・272ページ・2011年11月〕が発行されました〔表紙〕。千代田区は皇居をはじめ、その一部である東御苑、隣接している北の丸公園や日比谷公園などの緑地が広がり、皇居の周りにはお濠がぐるりと取り巻き、また外堀もあるという水辺豊かな地です。一方、霞が関の官庁街や丸の内・大手町のビジネス街が続き、日本橋・神田などの商店街が広がる繁華な一帯で、どんな鳥が、どのように生息しているにか興味あるところです。
記録された種は、ドバト・コクチョウなども含めて97種で、その概要とともに、種ごとにカード形式で報告された観察記録が載せられていて、使い手(読者)が興味のあるものをチェックしながらデータとして利用できるようになっています。たとえば、私が都心部のことで調べているカモ類の生息状況やタカ類の出現状況などを垣間見ることができますし、いま都心に進出しているエナガの記録はと見ると、当時は記録自体がないこともわかり、情報源となります。
現在、新しい東京都産鳥類目録を作成途中ですが、このような詳細な報告書が各地で発行されると、内容が充実されます。一般書店では取り扱っていないので、興味のある方は、「千代田の野鳥と自然の会」http://www.chiyoda-birds.netにお問い合わせください。〔川内 博〕

2012年3月4日日曜日

カワセミの繁殖を記録しよう・3月研究部月例会の案内

  

3月の研究部月例会は、新・東京都産鳥類目録の今後の作成について、話し合いを行います。とともに、下記のように、今春の目標を設定したいと思っています。
かつて“幻の鳥”とも評されたカワセミは、いまでは水辺の普通種。とくに冬季は、都心部の公園の池や濠、運河などでもその姿を見ることができ、ちょっとありがたみがなくなった感もありますが、バードウオッチャーやカメラマンには抜群の人気の鳥です。また、一般の方でも、背中のコバルトブルーを一度見れば、一生忘れないインパクトを持っています。
しかし、その繁殖状況については、不明な点が多く、よく調べられていません。営巣地の調査は、保護の面からいえばトラブルの原因になることがありますが、その実態を科学的にきちんと押さえておく必要があります。
そこで、都内全域を対象として、営巣地の分布を調べたいと思っています。この調査では、巣自体を見つけるのではなく、繁殖の確証を得るもので、例えば「小魚をくわえて飛んで行った」「給餌を受ける巣立ちビナを見た」「繁殖期にいつも雄雌が見られる」などのレベルで記録したいと思います。もちろん、集めた記録はきちんと処理し、繁殖地が特定されないような形で発表します。この調査に興味のある方は、研究部宛てにご連絡ください。

題名:日本野鳥の会東京・3月研究部月例会
日時:2012年3月9日(金)午後6時30分開場、7時~9時
会場:日本野鳥の会東京・事務所 〔地下鉄「新宿三丁目」から徒歩約5分〕
内容:新・東京都産鳥類目録作成の今後の動き
   今春の活動・カワセミの繁殖分布地図をつくろう

【目録作成関係者以外の方の連絡先】
E-mail:kyw06432☆nifty.com (メールの際は、☆を@に変換してください)
Fax:03-5273-5142  会場地図は、研究部HP・ブログをご覧ください。