2012年10月30日火曜日

東京都心をサシバは通過しているのか?         サシバの里物語に寄せて

  



“里山に響き渡る「ピックィー、ピックィー」という声。この声を聞かないと春は始まらない。”そんな文章から始まる、栃木県市貝町を舞台とした『サシバの里物語』は、東京ではほとんど見かけなくなった鷹、サシバが主人公です。しかし、その8割がたはカエルやヘビ、蝶、花、紅葉、農作業などの写真です。サシバが単独で生きているのではなく、里山のなかで子育てをしていることを物語る構成となっています。
秋、彼らは群れをつくり南の国へと旅立っています。東京の街なかも通過しているようですが、観察する人がいないのか、その情報はほとんど寄せられていません。
秋空の一日、新宿御苑や代々木公園、木場公園などの草原に大の字になって空を眺め続けたり、スカイツリーや東京タワー、都庁展望階などの高所で陣取って観察し続けていると、サシバやハチクマの雄姿が確認できるかも。情報をお寄せください。
※写真はNPO法人オオタカ保護基金編『サシバの里物語 市貝町とその周辺の里山の四季』随想舎(2012年刊・1800円)から

2012年10月17日水曜日

新しい鳥類目録『日本鳥類目録改訂第7版』が出版

  

日本鳥学会からこの9月、12年ぶりに新しい鳥類目録『日本鳥類目録改訂第7版』〔写真〕が出されました。今回は、その分類に分子生物学の知見が組み込まれ、体系的に検討されたため、内容は大幅に変わりました。顕著な形としては、配列が従来とは全く違い、一番原始的とされるキジ目から始まり、下記のような順序となっています。とくに目新しいものとしては、タカ目からハヤブサ類が分離され、新たにハヤブサ目となり、しかもスズメ目の前に配列されるなど、まずは頭の切り替えが必要な内容です。今回はとりあえず第1報として、順次続報をアップしていきます。
【新しい配列順序】キジ目・カモ目・カイツブリ目・ネッタイチョウ目・サケイ目・ハト目・アビ目・ミズナギドリ目・コウノトリ目・カツオドリ目・ペリカン目・ツル目・ノガン目・カッコウ目・ヨタカ目・アマツバメ目・チドリ目・タカ目・フクロウ目・サイチョウ目・ブッポウソウ目・キツツキ目・ハヤブサ目・スズメ目

2012年10月10日水曜日

ヤマガラにご注目!近況をお知らせください

  

都市鳥研究会ホームページの「都市鳥最新情報」を見ていたら、今秋はヤマガラが各地に姿を現しているとか。そういえば、9月の明治神宮での調査でも、新宿御苑での探鳥でも、東久留米の黒目川沿いの探索でも、やけにヤマガラの声や姿を見たことに気づきました。皆さんのフィールドではいかがですか。
ヤマガラの生息分布は、繁殖期を含めて都内で広がっていることは、以前から指摘されています。要チェックの変化と思われます。今秋の状況とともに近況をお知らせください。(川内 博)