2018年1月30日火曜日

都内での“駅前ムクドリ”の越冬地・捜しています

  
ここ数十年来の社会的なトラブルに、駅前や大型ショッピング店の駐車場、公共施設の周辺などの街路樹にねぐら(塒)をとる大量のムクドリ問題があります。1980年代は、首都圏の一部だけでしたが、90年代にはドーナツ状に広がり、2000年代には、全国各地の主要都市で見られるようになり、「社会問題」となっています。
いずれも、夕方になると周辺からムクドリの群れが集まり、「大声で鳴き騒ぎ」・「大量の糞をして頭や服を汚す」・「換羽のために羽毛が落ち不衛生」ということで、地元の住人や通行人から嫌われるというものです。
当初この事態は「初夏から秋」と期間限定の問題とされ、ねぐらとして好んでいいたケヤキの葉が散ると、いずこへかと飛び去り、とりあえず問題終結というパターンでしたが、21世紀にはいると、徐々に晩秋から初冬まで居残るようになり、ついには冬季にもいるようになり、越冬する群れが目立ちだしました。
 東京周辺で「越冬ねぐら」として知られているのは、千葉県市川市の東京メトロ東西線の行徳駅前や埼玉県朝霞市のJR武蔵野線の北朝霞駅前が知られていますが、今冬は東京都江戸川区の東西線西葛西駅でも見られるようになりました。

西葛西駅南口の1月の調査時点では数は300500羽程度で、秋の110程度ですが、南口のクスノキの大木を中心にねぐらを形成しています〔写真〕。今冬、「越冬ねぐら」を捜しています。ご存知の方はお知らせください。                     〔日本野鳥の会東京・研究部〕

2017年12月24日日曜日

『緑と水のひろば』№90に「清澄庭園の野鳥20年」が紹介されました

  
公益財団法人 東京都公園協会の広報誌『緑と水のひろば』最新号、№90WINTER 2018〕に、当会探鳥地のひとつ、清澄庭園(江東区清澄)の野鳥のようすが載りました。執筆者は、月例探鳥会担当者のひとりの遠藤源太さん。
遠藤さんは、ここ20年来の鳥のようすを写真やグラフで紹介しています。それによると、見られるのはふつうの野鳥ばかりですが、ユリカモメやアオサギ〔写真・川内博氏撮影〕、キンクロハジロ、ホシハジロ、カワセミなどの水鳥がまぢかに見られるのが特徴とのこと。実際、アオサギはびっくりするくらいすぐそばまで近づいてきます。また、かつては生息していなかったキツツキのなかまのコゲラが繁殖をはじめたそうです。
しかし、20年間の変化を見てみると、年間種類数は1996(平成8)年には最高45種見られていたのが、2013(平成25)年以降は約35種と10種くらい減っているとのこと。一方、年間個体数はユリカモメ飛来数の増減で大きく変化しますが、平均すれば約4000羽で、あまり変化していないとのことです。

清澄庭園は、緑地の少ない東京下町にあり、オアシス的な存在。ここでの月例探鳥会の記録は、日本野鳥の会東京から発行された『東京の野鳥たち~月例探鳥会7か所・20年間の記録~』のなかに収められていて、都市環境の変化を知るひとつのデータとして貴重なものです。

同園での探鳥会は、毎月第3土曜日の午後220分~430分ごろまで開かれていて、参加費200円〔保険・資料代、入園料は別途必要〕で、だれでも参加できます。興味ある方は、午後2時過ぎごろに、園入り口にお集まりください。双眼鏡をくびから下げた遠藤さんたちスタッフがお待ちしています。

2017年11月20日月曜日

ミヤコドリが10メートルまで接近・11月16日三番瀬にて

  
今秋10月から始めた三番瀬でのミヤコドリ探鳥会。2回目は1116日(木)、午前10時~午後2時までの4時間。やや北風は強いものの青空のもと、ミヤコドリの行動を観察しました〔写真・松平晶子氏撮影〕。
潮は中潮で、12時ごろが干潮。沖の潮間帯で採食していた数は約320羽。そのうち約半数は満腹になったのか浜の東側の突堤方向に移動。残り150羽が満ち潮とともに、岸に近づいてきました。
いつもは数人がミヤコドリを追っていたカメラマンは1人だけ。それも昼過ぎにはいなくなり、また、3~4人いた貝掘り人も立ち去り、浜にはわれわれ8名だけ。岸で潮が満ちるのを待っていると徐々に近づいてきて、数羽が10メートル先の潮だまりまでやってきました。
彼らが“何を・どうやって食べるか”の観察をメインテーマとしての探鳥会。3回目は1215日(金)午前10時にふなばし三番瀬公園バス停にご集合ください。参加費200円。
〔バスは、京成船橋駅南口93分始発ふなばし三番瀬公園行。このバスには917JR京葉線二俣新町駅近くのバス停で乗れます。〕

2017年10月30日月曜日

室内例会・伊豆諸島の繁殖鳥の今・11月19日原宿で

  
今春からNPO法人・バードリサーチが中心になって、「東京都鳥類繁殖分布調査」が行われています。その一環として、初めて伊豆諸島での調査が行われました。当初は数年かかると思われていましたが、ボランティアの皆さんの強力な推進力で、多くの島で調査が終了しました。 今回はその結果報告会を、バードリサーチと日本野鳥の会東京の共催で下記の内容で開きます。
その際、伊豆諸島のひとつの御蔵島での深刻な話を聞いていただいて、皆さんのお力を貸してほしいということで、講演会も企画しました。ぜひご来場ください。

               記

    講 演:「ネコ問題」に悩む御蔵島のオオミズナギドリ
       岡 奈理子氏(山階鳥類研究所)
報 告:(1)伊豆諸島調査の全体の状況
      (2)伊豆諸島各島の繁殖状況
交流会:フリートーキングで各島のようすや魅力を語り合う

日時:20171119日(日)午後115分開場、1時半~4時半
会場:渋谷区立神宮前穏田区民会館1階集会場〔地図参照〕
交通:東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前駅」下車、
         7番出口すぐ JR山手線「原宿駅」下車、徒歩6分。
   明治通り沿いで、都バスも便利。
  参加費:300円      ※どなたでも参加できます。


2017年10月16日月曜日

ミヤコドリ探鳥会に参加しよう・第1回・10月18日・三番瀬で

  
ミヤコドリ は、日本には1000羽程度しか飛来しないチドリのなかまです。千葉県船橋市・市川市の東京湾に面する干潟「三番瀬」には400羽近くが飛来しますが、その生態についてはまだわかっていないことが多い鳥です。日本野鳥の会東京・研究部では、数年前からその解明に着手していますが、今冬から「食べ物」に焦点をあてて、その実態を調べることになりました。
Oystercatcher」の名の通り、カキ(牡蠣)が大好きなようで、三番瀬のカキ礁で採餌しているのをよく見かけますが、それ以上に砂地の潮間帯での二枚貝の採食を見かけます〔写真〕しかし、しっかりした観察例が少なく、まだ調査なかばといったところです。

そんなミヤコドリを専門に観察しようという探鳥会が、1018日(水)・1116日(木)・1215日(金)に三番瀬で開かれます〔日本野鳥の会東京主催〕。集合はいずれも午前10時、ふなばし三番瀬海浜公園前バス停。解散は午後2時ごろ現地。少雨決行。参加費200円。必要に応じて水辺も歩きますので、それに適した靴(長靴など)の用意を。また、昼食・飲み水などもご持参ください。
日ごろの探鳥会と違い、超望遠レンズ歓迎です。ミヤコドリが何を捕っているのか・食べているのかしっかり観察・記録する探鳥会です。

2017年10月9日月曜日

分布を広げている東京平地部のウグイス

  

『モニタリングサイト1000 陸生鳥類調査 情報  20179月号 Vol.9 No.1』という6ページのカラーのニュースペーパーが手元に届きました。そこには、このブログを見ている人には興味ある情報が多数載せられていました。調査は通称『モニ1000』とよばれる一連の全国調査のひとつで、「森林・草原」を対象とした調査のようすを知らせるものです。

その中で、とくに注目すべき報告がありました。「モニ1000サイトとは異なりウグイス増加?~全国・東京都鳥類繁殖分布調査から~」というもので、東京都での分布状況が地図化されています〔図〕。それによると、モニ1000の調査では、シカ増加の影響のためか、ウグイスの減少が指摘されているが、東京都内では市街地の公園や河川敷、雑木林などで分布が広がっているというもので、これまでの研究部の調査が裏付けられるような結果です。ちなみに、新宿御苑での繁殖も今年確認されました。

「モニタリングサイト1000 調査研修会」が122日(土)~3日(日)に、日本野鳥の会事務所および自然教育園で開かれます。参加対象は調査に興味のある方(経験不問)とのことです。興味ある方は、日本野鳥の会モニタリング1000担当者へ

「モニ1000」情報を知りたい方は、「環境省 自然保護局 生物多様性センター」にアクセスするとでバックナンバーを見ることもできます。


2017年9月22日金曜日

当会月例探鳥会データを使って「オオタカ研究」を 日本鳥学会大会で発表

  
日本鳥学会大会の2017年度大会が、915日~18日茨城県つくば市の筑波大学で開かれました。台風18号の通過で天候が危ぶまれましたが、直撃ではなかったので、予定通りで終了しました。
さて、この大会には今年も全国から571名の参加があり、口頭発表63件・ポスター発表135件・高校生(小・中学生)ポスター発表9件、自由集会13件と盛りだくさんで、そのうえ、公開シンポジウムも組まれていているので、到底4日で全部を見聞きすることはできませんでした。
この会の特徴はアマチュアが頑張っていることと、若者が多いということ。その結果“活気がある”ということです。学会といっても誰でも会員になれます。ちなみに来年は新潟市でほぼ同じ日程で開かれます。

 ところで、今回の発表の中に『超市民データ「探鳥会」の記録から読み解く 東京都心とその周辺におけるオオタカの都市進出状況』というポスター発表がありました。発表者は明治神宮探鳥会でリーダーとして頑張っている水村春香さん。〔写真〕 水村さんのライフワークのオオタカ研究の一環として、日本野鳥の会東京の月例探鳥会10か所のデータを解析して、オオタカが郊外から都心へ進出してきた過程と、その要因について追及した力作。

探鳥会の成果が活用された事例として、今後『ユリカモメ』にも発表してもらいたいと思っています。乞うご期待。